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お知らせ

歯の動揺があると治療はうまくいかない

もともと歯はグラグラするものではありません。専門家によっては「多少動く」と言いますが、これは歯(歯の根っこ)と骨を繋いでいる『歯根膜』という組織があることを意味しています。しかし、歯根膜の厚みは0.15mm~0.38mm程度です。「多少動く」のは1mmにも満たないのが正常像です。

歯がグラグラする(動揺)がある場合、その原因を適切に診断し、治療することが重要です。
歯周病の治療:歯周病が原因で歯が動揺している場合、まずは歯周病の治療が優先されます。これには、歯石除去や歯周ポケットの清掃、場合によっては外科的処置が含まれます。
固定処置:主に外傷による動揺が著しい場合、他の歯と動揺歯を固定することで動揺を抑える方法があります。これにより、歯を固定することはできます。外傷の治療以外に対しては根本原因の解決には至らないと考えられます。
咬合調整:咬み合わせの問題が原因で歯が動揺している場合、咬合調整を行います。これにより、過度の力がかからないように調整します。
根管治療:歯の神経がダメージを受けている軽度な動揺の場合は、根管治療により動揺が軽減することがあります。これにより、歯の内部の感染や炎症を取り除きます。
治療計画の見直し:動揺が強い場合や、上記の処置を行っても改善しない場合は、治療計画を見直す必要があります。場合によっては抜歯や、入れ歯、インプラントなどの代替治療を考慮することもあります。

動揺がある歯の治療は難しい場合がほとんどですが、状態により適切な診断と治療計画を立てることで、治療を成功させることは可能です。歯科医師としっかり相談することが大切です。

歯が動く状態で型取りを行い入れ歯や被せ物を作ろうとしたと仮定します。型取りの際、グラグラした歯は型取り剤に押されていつもとは違う位置に移動して型が取られます。そうすると型取りされた情報は口の中の情報と一致しないもの(間違った情報)になります。間違った情報で歯科技工士がどれだけ精密に入れ歯や被せ物を作っても口の中には一致しません。つまり治療は失敗したことになります。やり直しとなると更に時間が掛かります。なぜなら動揺をなくすことが最優先となるからです。

動揺が無くなったとしても部分入れ歯を使用すると、部分入れ歯の特性上、噛むたびに残っている歯を強く揺さぶりますので、周りの歯はまた動揺し始めます。
噛み合わせをしっかり作っていきたいと考えている歯科医師が部分入れ歯を嫌う理由はそこにも原因があります。

歯科医療従事者でもこの内容を正確に理解している人はごく少数です。
ご自身の口の中がどの様な状況なのか?しっかりと話し合える歯科医師と一緒に治療を進めることが人生を素晴らしいものにできるのではないかと思います。