2025年06月06日
予防歯科は『“健康な”口の状態を維持すること』にある

予防歯科という言葉をよく目にします。これは歯科医院に定期的に通院することを指していると思うのですが、定期的に歯医者へ通っているとどんな良いことがあるのでしょうか?
・プロフェッショナルのクリーニングを受けられる
・虫歯・歯周病の早期発見が期待できる
・何か不具合を感じた時に定期的に通っていれば歯科医療従事者に伝えやすい
etc…でしょうか?
伝馬歯科・矯正歯科ではこれらをインシデント(事故に発展しそうな状況)や、アクシデント(事故)ととらえており、予防とは考えていません。
予防とは悪い事態が起こらないように事前に対策を講じることで、医療においては病気にならないようにすることだと思いますので、歯石、虫歯、歯周病、不具合を発見した時点で『予防されていなかった』と言えます。
では、歯科における予防とは何を指すのか?ということになりますが、『健康な口の状態を維持する』ことに他なりません。
例えば身体の健康を維持するのに『暴飲暴食して運動せずにプロにお任せ』ということはあり得ません。
身体の病気を予防するには
・食事(バランスよく)
・運動(適度に)
・睡眠(よく眠れる環境づくり)
が必要です。
歯科の予防でも同じことが言えます。
①よく噛んで食べることができる環境づくり
②歯、歯周組織に負担のかからない生活習慣
③夜間の歯軋り、食いしばりなど歯へのダメージを防ぐ
など。
①、②は噛み合わせが関係しますので歯科矯正が必要になる場合が多くなります。
さらに②では歯磨きだけでは解決しきれない糖質摂取量の問題だけでなく逆流性食道炎などの酸による影響も含まれます。
③は自分ではコントロールしきれませんので、ナイトガードや、オーラルアプライアンスが必要になる場合があります。
このように、歯科に関して予防を行うのであれば先ずは『健康な口の状態』を作り上げることから始めないといけません。
『予防歯科』という言葉をしっかり読み解いてよく考えていただけますと今後の人生が大きく変わるのではないでしょうか?