tel:052-671-1032

診療時間表 午前9:00〜12:30 午後14:00〜18:00 休診:水曜・日曜 木曜午後は14:00〜19:00 土曜午後は14:30〜17:30 ※毎月第一月曜日のみ 10:00〜の診療となります。

NEWS

お知らせ

いびきをかいてる人は歯にトラブルがあることが多い

イラストや漫画、アニメではよく睡眠中をzzzと表現しますがこれはまさにいびきが由来の表現で正常像ではありません。
正常な睡眠状態で呼吸音は「スースー」となりますのでいびきがいかに国際的に認知されている、多くの人がいびきをかくのが当たり前だと思われているかがわかります。

『いびきは百害あって一利なし』そのメカニズムと歯科の関係を紐解いていきましょう。
いびきの音の強さはは平均46.2デシベル。家庭用エアコンの室外機に耳を当てるのと同等のうるささです。
いびきの原因は上気道(鼻腔、咽頭、喉頭)のどこか(主に咽頭)が狭くなることで起こり、これをSDB(睡眠呼吸障害)と呼びます。

SDBの代表的な疾患が閉塞性睡眠時無呼吸症候群です。
ここで豆知識。『睡眠時無呼吸症候群』は2種類。
・『閉塞性」睡眠時無呼吸症候群(主にいびきを伴い、マウスピースなどで改善する)
・『中枢性』睡眠時無呼吸症候群(上気道閉塞が無くても睡眠時に息が止まる)
国民の約4%が睡眠時無呼吸症候群でそのうち90%の人がいびきをかきます。
睡眠時無呼吸症候群のうち数%が中枢性(治療には投薬やCPAPなどが必要な為専門のクリニックへの通院が必要)だと言われてます。

前述した通り、いびきは上気道が狭くなることが原因ですのでそこを改善するといびきは無くなるのですが、そもそも何故上気道が狭くなっているのかを考えなければ根本的な解決策には至りません。

上気道が狭くなっている原因は
・鼻詰まり*(口呼吸になり舌が上顎(口蓋)から離れて喉の奥へ下がることにより気道が狭くなる)
・肥満*(脂肪により気道空間が狭くなる)
・上顎(口蓋)の奥の方(口蓋垂)が下がることにより気道が狭くなる
・舌の筋力の衰え
・扁桃肥大*
・下顎骨が小さい
それらの複合が考えられます。
*鼻詰まりが起きる原因はアレルギーが考えられます。(ペット、ハウスダスト、花粉、食事など)
*肥満は生活習慣の改善が必要です
*扁桃肥大:アデノイド(咽頭扁桃)肥大、口蓋扁桃肥大や舌扁桃肥大が考えられます。アデノイドは鼻の奥の突き当たり、喉との間の部分である上咽頭にあります。2歳頃から大きくなり、6歳頃に最も大きくなり、その後、10歳頃までに自然に小さくなっていきます。中には小さくならない人もいますので注意が必要です。アデノイド肥大が原因で急性中耳炎を繰り返したり、滲出性中耳炎や鼻閉などを引き起こすことがあり、こちらは耳鼻科やアレルギー科などで対応してもらうことが必要です。咽頭では扁桃肥大により気道が狭くなっている場合があります。扁桃肥大とは、口蓋扁桃が肥大する状態で、3歳頃から大きくなり、7歳頃にピークとなり10歳頃には小さくなります。ウィルスや細菌感染による炎症で肥大していることも考えられます。アデノイドと同様、大人になっても小さくならない人もいます。治療には歯科、耳鼻咽喉科、アレルギー科などとの協力が必要です。


上気道が狭くなっている原因にあった舌の筋肉の衰えや下顎が小さいこと、鼻詰まりなどを考え、その原因を遡っていくと上顎骨の劣成長に辿り着きます。上顎骨がしっかり成長・発育していると
・歯並び
・噛み合わせ
・鼻腔の成長(鼻の通りの改善)
・気道拡大(骨格が前に成長する為、軟組織(気道)が潰されない)
の改善に繋がり、上顎骨を成長させるには子供の頃に
・舌を上顎(口蓋)に付ける
・鼻の通りを良くする
・お口ポカンにしない
が必要です。

子供の頃、お口ポカンにより骨格成長が上手くいかなかった為、上下どちらも顎が小さく、舌が喉の方へ追いやられ、歯並びが悪くなり、噛み合わせが整わず、奥歯に負担がかかり虫歯になりやすくなると考えられ、いびきをかく人は歯にトラブルが出やすくなると考えられます。

骨格に注意しない歯列矯正やその場限りの虫歯の治療、知識のない睡眠呼吸障害治療では本当の意味での歯科治療の根本解決にならないことを考えると、歯科治療といびきの関係性がいかに重要かがお分かりいただけると思います。